シド・バレットのソロ・アルバム The Madcap Laughs です。1970年発表です。1968年にピンク・フロイドを辞めた後、何度かの録音で出来たアルバムのようです。気になる存在の彼でしたが、直接聴くのは今回が初めてです。初期のピンク・フロイド・サウンドのようなものを少し期待していましたが、ほとんど生ギターで弾き語りの曲が、ほとんどで全く違った印象でした。直ぐにダブったのは、むしろドノヴァンでした。なんとなく不思議な浮遊感とメロウな歌声が、そういう印象だったのでしょうか。歌詞のライムする感じなど独特のリズム感も面白いです。ただ、CDでは、ボーナス曲がありますが、幾つかのテイクで話し声など生々しい印象で孤独な世界を更に際立てている感じがあります。才能とドラッグとのせめぎあいの中でのメッセージに痛いものを先に受け取ってしまうのは辛いです。それでも元のピンク・フロイドのメンバーが、協力している所が有難いです。ジャケットのインテリアは、住宅のリビングのようです。彼自身のスペースでしょうか?しゃがんだ位置にカメラも合わせ、小津安二郎のような安定感がある中でしゃがんだ姿が独特です。どうしても不安定な彼の心を表しているように思えます。ストライプの床もリビングだとかなり強烈なインパクトで、これも彼の心の現われでしょうか?埋められた暖炉にヒーターが付いているのでしょうか?閉じられた世界を不気味に暗示している印象です。後ろに裸で椅子に座っている人がいますが、バルテュスの絵画を思い出します。中性的で男性か女性か定かではありませんが、強い印象は、絵画的です。解説のパンフレットにある写真のコラージュは、彼自身によるものでしょうか?初期のビーフハートの内ジャケットのような独特でシュールな世界です。流れのリズムなど横尾忠則氏のポスターを思い出す感じもありますが、赤ん坊以外は総て彼自身であるのはより個人的で強烈です。中心の大きな本人の顔がTVスクリーンに覆われて実像でない本人の仮面として現在でしょうか?赤裸々な世界ですからソロ・アルバムには合っていますが、今見ても強烈です。
バルテュスの作品。
by zappapa
| 2012-10-15 22:16
| 今日の1枚
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