フィレンツェの道原画伯からの便りで知りましたが、フィレンツェ鉄道終着駅の前のバス停の大きな庇などの施設が、9月頃に取り壊されたそうです。その施設は、1990年頃にスーパースタジオのメンバーのトラルド・ディ・フランチア氏によりデザイン設計され出来上がった建築施設でした。その後、街にそぐわないデザインとして大きな社会問題にまで発展してしまい多くの反対者が生まれ、最終的に今回の取り壊しという結末を迎えることになってしまいました。その間マスコミによる攻撃もありトラルド氏は、フィレンツェでの建築活動が、出来なくなり他の街に移り住むはめになったことも聞いていました。当時の彼は、世界的に有名なスーパースタジオというグループで僚友のアドルフォ・ナタリーニと共に先端のデザイン、理論で突き進むラジカルなアーキテクトとして誰もが認める存在でした。トラルド氏は、インテリアのデザインで特に優れた才能を展開していました。時はポストモダンの時代となり彼のデザインも少し装飾的だったり、象徴的だったりの部分もあったように思います。それらの集大成的な印象での大きな施設でのチャレンジだったと思います。出来上がった時には豪華本としてこの作品集が出ました。フィレンツェのシンボリックな白と深いグリーン色のコントラスや近代的なメタル、コンクリートなどボキャブラリー豊富な展開でしたが、保守的であり伝統的な街並みの中では、小さなインテリアでなく大きなランドマークの一部となりかなりのインパクトがあったのは勿論でした。残念ながらモダンな街であれば全く問題視される要素はありませんが、天下の花の都フィレンツェでは、大変な変化として受け止められることになってしまいました。最終的な印象としては魔女狩り的犠牲のひとつとしてやられてしまったように思えます。建築家としては非常に複雑な思いです。最初の一枚は、現在の状況で同原氏からのものです。
取り壊しの時。 元の駅の姿。 計画及び彼の作品本から。
by zappapa
| 2011-01-10 23:18
| 今日の思い付き
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