先日紹介したローマ・エジプト時代の彫刻の続きます。同じオークション本に出ていたものです。ギリシャ全盛の頃のお皿です。紀元前5世紀。同じくシルバーとゴールドの組み合わせです。壷などや陶製のものの装飾にふんだんに描かれた彼らの卓越した画力は、この彫金的な世界でもおおらかな絵を描いています。シンメトリックな葉っぱのリングの中に馬に乗り、槍を持った男が描かれています。地表には、花も咲いています。メダリオン的な円の中に生き生きとした姿が上手く配置されています。葉と人の間にもう一つのリングがありますが、これが建築にも使われるモチーフが幾つかのスタイルで大らかに縁取られているのもさすがです。
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ローマが、エジプトと友好時代には、エジプト風とローマ風のスタイルがミックスのものが生まれました。宗教的、生活的、芸術的に充実した時期だったように思います。お墓の棺にその人の顔が油絵で描かれたものもそういう産物のひとつでした。今回のオークション・カタログからの彫刻もその流れで紀元前後1世紀辺りの作品です。シルバーとゴールドの表現が素晴らしいです。保存状態もいいです。また衣装も両文化がミックスされ、ローマ風の顔にエジプト的な衣装。フードの部分は、象の頭で鼻、角や目、耳が伺えます。胸廻りには、さそり、コブラ、ライオンがあしらわれています。目は、彫刻の人物人からやや斜め右前方を見ています。実に贅沢で気品に溢れたものです。
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ローマ・エジプト風の棺の絵。 ![]()
数日前の日曜日にこちらのNHK放送であった新日曜美術館の番組(日本では、4月29日放送)で大地の画家・常田健 というタイトルで津軽で活動された作家の特集を見ました。何気なく最初の頃に映った農作業後にお酒を飲む2人の絵の時にバックで流れる音楽に驚きました。ザッパ先生の ZOOT ALLURES の曲です。演奏は、確か以前に紹介したフィンランドのクラシック系のバンド ESEMBLE AMBROSIUS の2000年に出たアルバムからのものでした。このアルバムは、トリビュート・バンドの演奏では出色のもので気に入りの1枚です。しかもこの曲が、最も美しく印象的な仕上がりのものでした。俄然番組をしっかり見入ることになりました。その後、農作業の絵の時に同じアルバムから BIG SWIFTY が、流れました。この音楽の担当に感謝の思いでした。他にはボブ・ディラン、ドアーズなどが出てきました。音楽全体の流れでは、あまり統一された印象はありませんでしたが、最初にザッパ先生の曲が、とにかくこの作家の印象を強烈に音楽とつなげて見ることになったのが確かです。ザッパ先生の ZAPPA というイタリア語の単語で鎌のような農機具という意味があったと思います。最初に映った農作業に向かう農夫たちと携えた鎌との姿の絵がその関係を強化する印象でした。東京でのプロレタリア運動側の画の修行時代、早々に田舎、津軽に戻りリンゴ農家として生計をなしながら続けた画業。独特の労働色の強い個性的な絵は立派なものです。直ぐに、ベン・シャーンとディエゴ・リヴェラの2人と共通する骨太の雰囲気を重ねてしまいました。2人も1880年代後半に生まれ1950年代60年代まで活動。常田氏は、1910年から2000年までと約15年ぐらい若いようです。僕もザッパ先生とは15年違うので同じ様な影響なり関係を想像してしまいます。フィンランドのバンドの ZOOT ALLURES は、名曲であることをクラシック演奏で証明した佳作です。オリジナルは、ギター色で主題が流れるロック調でしたが、88年の最後のライブ・ツアーからのアルバムでは、ラベルのボレロを正統に演奏した後にこの曲が、吹奏楽的なブラス・セクションも入った豪華版の演奏でボレロを超える名曲と分かる確かなアレンジ・演奏に驚かされた記憶が蘇ります。
![]() ![]() ESEMBLE AMBROSIUS のアルバム。 ![]() ベン・シャーンの絵。 ![]() ディエゴ・リヴェラの絵。 ![]() ザッパ先生のオリジナル・アルバム。 ![]() ザッパ先生の88年ツアーのアルバム。 ![]()
先日ワシントン D.C. に行った時に再度ミュージアムにてダリの作品と向き合って来ました。この作品は、今回ナショナル・ギャラリーのモダン側にあるのは同じですが、1階のエレベーターのホールの壁に納まっていました。以前と違う場所だと思います。人も少ないので独り占めで眺めていました。少し前にオークション・カタログで若いダリとガラの写真を見つけたのでそれと一緒にご紹介します。ズームしてみると顔の辺りに写真のダメージがあるようです。
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若冲展の続きです。カタログ本は、50ドルですが、30幅の作品をディテールも含めてまとめられています。釈迦、菩薩3点、若冲の寄贈状、書も入っています。ギフト・ショップで既に売り切れ状態でしたが、帰り際に本が、到着し、待っていた客が、ワッと取り合い状態の場面に出会いました。中年女性客には、特に若冲の良い刺激が伝わったようです。僕は、オンラインで3割以上の割引で入手しました。今回オーダーして受け取るのに時間が掛かりました。多分展覧会中は、正規の値段を守らないといけない理由があったのでしょう。展覧会から戻ってようやく手に入りました。表紙は、芍薬群蝶図 (PEONIES AND BUTTERFLIES)。1757年でこのシリーズの最初の頃に描かれているようです。裏表紙は、最後の頃の1765年から66年頃の菊花流水図のディテールのようです。ジョー・プライス氏も大好きな一点のようです。この表紙は、取り外し出来るカヴァーなので表裏を時代的なことを上手くまとめたアイデアなのでしょう、なかなかニクイ表現です。本自身は、抑えた紅色の布でのハード・カヴァーです。
表表紙から、芍薬群蝶図。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 裏表紙から、菊花流水図。 ![]() ![]() ![]() ![]()
ワシントン DC で今月29日まで伊藤若冲の動植綵絵の展覧会が開かれています。先週金曜日(4月20日)に行ってきました。今回は、一人でバスにて日帰りスケジュールでした。ニューヨークから4時間15分。MP3プレーヤーで音楽を楽しんでの快適なものでした。天気にも恵まれ有難かったです。さて、会場は、NATIONAL GALLERY OF ART のメインビルの特別展会場です。表に大きな展覧会の表示がありました。皇室所蔵の秘宝は、2007年に一度、元の所蔵元の相国時でこの全30幅と釈迦、菩薩図3点と共に展示されたそうです。118年ぶりとかの話を雑誌で知りました。今回も同じ内容で日本がワシントンに桜を寄贈して100年になる記念行事として行われたようです。さて内容は、相国時での展覧会の写真と似て三面の壁を使い両側に15幅ずつと奥正面に釈迦、菩薩図3点が飾られました。釈迦、菩薩図の背面にあたる壁に若冲自身が相国時に寄贈した時の寄進状ともう一点彼の書の掛け軸が展示されました。内容は、素晴らしいの一言です。目の前60CMの所で本物のディテールを十二分に堪能出来たことは真に得がたい体験でした。その後、他の特別展や常設展も廻りましたが、この部屋だけは、平日にも関わらずお客の数と熱気は凄いものがありました。アメリカ人の中年女性客が中心ですが、若者もかなりいました。身障者用に椅子で見学の要人客も数名いました。彼らの反応では、この画家は、素晴らしいユーモアのセンスを持ってる。どのような画材で描いたのか?水彩?。動物、昆虫、魚などの生き物の素晴らしさ。赤い花のダイナミックな美しさ、バランス。など感嘆の声が耳に入って来ました。一通りみ終え疲れて会場を出て休み、他の展示を見て再度会場に戻ると雑誌やTVで見覚えのある顔ぶれに出会い驚きました。若冲のコレクターで有名なジョー・プライス氏と奥方のエツコ・プライスさん。美術評論家、大学教授の山下祐二氏が、会場に入られて間もないタイミングだったようです。廻りにはその取り巻きの人物が大勢いました。今回の貴重な体験には感謝なのですが、今後の保存に対してより気を使っていってもらいたいとの思いが強いです。作品の一部で厚塗りで立体感を出したりしている表現があります。多くは白の顔料での部分です。この表現が、実に素晴らしいのですが、巻物ですから何度も開いたり閉じたいでダメージが多いようで剥離された作品が多かったです。これらは、丁寧に修復される必要があります。貴重な30幅は、今後とも良い状態で守っていってもらいたいです。リアルでありながら様式美の楽しさや様式に中を抽象化していくシンボリックなスタイルに独自の美意識や深い世界や更なるチャレンジが音の様に鳴っているような印象でした。また若冲のカラフルで精彩な世界も素晴らしいですが、他の墨の世界や点描画や白黒反転の刷り物など多彩な世界は、奥が深いです。この夏か秋には、大ザッパ論で有名な大山甲日氏の分厚い若冲本が、工作舎から出るようで、楽しみです。釈迦、菩薩図は、元々14世紀の韓国の掛け軸を元に再現されたもののようです。
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 14世紀の韓国の掛け軸。 ![]() 若冲の寄進状と書。 ![]() ![]() 以前雑誌で見つけた、ジョー・プライス夫妻と山下祐二教授。 ![]() ![]() ![]()
グレゴール・ヒルデブラント(発音違うかもしれません)というアーティストの作品と出会いました。事務所に柱状の照明器具が、階段吹き抜けの位置に置かれていました。上から見下ろすと中心の軸の上部にレーコード・レーベルのシールらしきものが見え、何だろうと確認すると、どうも30cmの本物のレコード盤をある型に変化させて積み上げ、中央に照明が、垂直に埋め込まれたものでした。レコード盤は、カラフルなカラー盤で10色以上。またゼブラ模様や半透明などテクスチャーもいろいろ。勿論溝が切ってある普通の盤です。残念ながら写真でご紹介するものは、ほとんどが通常のレコード盤の黒色のタイプです。先ずアセテート盤は、熱加工でいろんな形に成形出来るということに感心しました。以前自宅のストーブ横に置いたあった盤が熱で曲がってしまい聴けなくなったことを思い出しました。色は、DJ 用やブート盤でカラフルなものも多くあるのでその類のものでしょう。型は、サラダボール状、照明器具である傘型で底が、波状のものがみられます。熱した凹凸の型の上に置くやり方か、プレスするような方法なのか分かりませんが、皆正しく成形されています。遠目からは、そろばんの玉のような印象もあります。知っているものでは、インテリアのディスプレーのスクリーンにも使われていました。この作家の他の作品でもカセット・テープや VHS のヴィデオ・テープを使ったりしているところから現役後のレトロ・ミュージック・アイテムによるマテリアルというある思想が見えてきます。なかなかユニークです。これらの集合体の大きな作品は、元のアイテムのイメージが完全に解体されて全く違った世界を創っています。まだ若い作家ですから今後の展開にも注目したいです。先日紹介した。レコード・ジャケット UNKNOWN PLEASURES もカセット・テープの素材で作品化されていました。
先ずは、色違いですが、照明ポールのスタイルのもの。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
以前にご紹介した黒川紀章氏の中銀カプセル・タワー・ビルから始ったカプセル・スペースは、現在も影響を持っているようです。確かフランスのインテリア雑誌の広告からですが、小さい書斎もしくはオフィス・スペースを離れのような仕組みで作られているようです。印象としては、何でこのようなものが必要なの?という疑問の方が強いですが。。。。。四隅が、アールでまとめられているのが、今日的な雰囲気です。インテリアの作り付け家具は、カプセル・タワー・ビルに似ています。水周りがないのが手軽ともいえましょうか。電気は、母屋からでしょう。今後自家発電型も出てくるかもしれません。美しい庭に置かれた印象は、悪くないですが、こういう指向で作られたのでしょうか???フランスの公衆トイレのブースも街中にカプセル的なもので設置されていたことを思い出しました。
![]() ![]() ![]() 中銀カプセル・タワー・ビルのインテリア。 ![]() フランスの公衆トイレ。 ![]()
以前からグラフィックとして気に入っていたものが実は、ロックのレコード・ジャケット (UNKNOWN PLEASURES) で有名になったものであったことを最近知りました。宇宙からの最初のパルサーを初めて捕らえたものの波動の姿が、ロック・バンド JOY DIVISION が、図書館でその資料を目にしてジャケットに使ったようです。最初は、1971年にアメリカの図書で。その後1977年にイギリスの図書で出たそうです。彼らは、77年の図書に出会い、レコードには、1979年に登場することになったようです。音楽は、ポスト・パンクの範疇です。残念ながらヴォーカルのイアンが亡くなりバンドは、1980年、新たにNEW ORDER と言う名で進化して行きます。個人的には、ニュー・オーダーの方が、聴き易い印象です。このパルサー (CP1919 という名称です) は、Tシャツやいろんなグラフィック、3Dによるモデル、建築のルーバーの意匠など様々での応用があるようです。
先ずは、最初のCP1919。 ![]() ![]() レコード・ジャケット (UNKNOWN PLEASURES)。 ![]() 応用編。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 参考までに。 資料 1。 資料 2。 資料 3。
先日、紹介したBAT CHAIN PULLER のアルバムのジャケットに出てくるこうもりのイメージが、強く記憶に残っていましたが、オークション・カタログでまた不思議なこうもりのデザインのものと出会いました。1900年頃のベルトのバックルだそうです。アール・ヌーボー期ですが、デザインはリアルな印象です。ベルト穴に通す金具も鋭利なデザインで怖さを強調している印象です。そうなると他のこうもりデザインも気になってきました。バット・マン(1939年)も有名なこうもりキャラです。ベルトは以外にシンプルで機能的です。マスク、マント、胸のマーク、車などがメインにこうもりデザインのような印象です。日本では黄金バット(1930年)なるキャラもありましたが、こちらはドクロの頭でこうもり風ではないようです。タバコでゴールデン・バットという一番安い庶民の味方がありました。これも1906年スタートとかですので1900年頃にこうもりは、以外にデザイン・モチーフとして使われたようです。
BAT CHAIN PULLER のアルバム。 ![]() オークション・カタログのベルトのバックル。 ![]() ![]() 同類のもの。 ![]() こうもりの概要。 ![]() バットマン。 ![]() ![]() 黄金バット。 ![]() ゴールデン・バット。 ![]() < 前のページ次のページ >
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