ひとつの時代の確実な終焉 (Y)

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大学の心理学の研究室にApple II がありました。といっても、実際には実物を見たわけではなく、当時心理学専攻だった彼女からの伝聞です。これが自分とMacとの最初の接点です。実際にMacを仕事で使いだしたのは90年代前半だったような記憶があります。

当時のAppleにはスティーブ・ジョブズは既におらず、元ペプシの社長だったというジョン・スカーリーから短期間のうちにスピンドラー、さらにアメリオにバトンタッチされたり、IBMやマイクロソフトとの売却がうわさ(事実でしたが)されたり、一番「らしくない」時代でした。それでも、それが仮に過去の遺産だとしても、同時期に発表されたWindows95と比較しても、そのOSのlook & feelは断然魅力溢れるものであり、まだまだパソコンに「夢」を見ることが出来た時代でした。

実際に手にしたMacで、随分と仕事をさせてもらいました。特に今までは外注しなければ出来なかった印刷関係の仕事が、文字通り自宅のデスクトップ(机の上)で、苦もなくできていく喜びは、それが普通になってしまった今となっては、もう味わえないものでしょう。同時に爆発的に広がりつつ合ったパソコン通信やインターネットやも相俟って、世の中は一気にパソコンを仕事の道具として取込んで行きました。

個人的にどれだけの費用をMacにつぎ込んで来たでしょう? 一番のムダ使いはMac本体ではなく、元祖PDAとも言える「Message Pad」シリーズでした。実用性はともかく、デジタル・ツールに「夢」を感じられた時代でした。使える道具にするために悪戦苦闘したのですが、それさえ楽しかったのです。
でもこの楽しい高価なオモチャ「Message Pad」は、後に復帰したジョブズによっていとも簡単に葬られてしまいました。しかし、これが後になりiPadとなって生まれ変わり、一世を風靡することになるのですが…。

ジョブズが復帰してからのMacのリベンジとも言える快進撃は、改めて述べるまでありません。
デザインの力を最大に発揮したiMac、SONYのウォークマンを過去のものにしたiPod、パソコンによるオーディオの礎を築いたiTunes。そしてiPhone、iPad…。その先にジョブズは何を描いていたのでしょう?
今となっては知るよしもありません。

その日が近いことは、つい先日の辞任で感じてはいたのですが、やはり、と言う思いと、こんなに早く、という気持ちが交錯しています。しかしその年齢が自分と大差ないことを改めて知り、複雑な想いが深まりました。
米アップル取締役会会長・スティーブ・ジョブズ氏が2011年10月5日逝去。56歳でした。合掌、そして感謝、感謝。
by zappapa | 2011-10-06 15:31 | 号外 | Comments(2)
Commented by (JZ) at 2011-10-06 21:25 x
CEO から離れてわずか1ヵ月半での悲報。残念です。僕と同じ歳と言うのも驚きでした。もっともっと大きな夢が、あったことでしょう。合掌。
Commented by 林檎@合掌 at 2011-10-18 09:35 x
Jobs亡き後、またこの世は、打ち上げられた魚の死体に埋め尽くされていくのでしょうか?放射能にも汚染された魚たちに、、、。
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